便秘に「大承気湯」

大承気湯(だいじょうきとう)のお話は、

調胃承気湯(ちょういじょうきとう)との違いから説明します。

 

まず、

「大黄甘草湯」は、大黄・甘草の2種類の生薬でできています。

そして、

「調胃承気湯」は、大黄・芒硝・甘草の3種類になります。

つぎに、

「大承気湯」は、大黄・芒硝・枳実・厚朴の4種類になります。

 

「調胃承気湯」から、甘草を抜いて、代わりに枳実と厚朴が加わります。

大承気湯 = 調胃承気湯-甘草+(枳実・厚朴)

しかも、枳実と厚朴は、大黄に負けないくらい、配合量が多いです。

ここに大承気湯の特徴があります。

 

もう一度まとめると

大承気湯(だいじょうきとう)は、 

調胃承気湯(ちょういじょうきとう)から比べると、

甘草を抜いて、枳実(キジツ)と厚朴(コウボク)を多めに加えた方剤です。

 

「大黄甘草湯」や「調胃承気湯」において、甘草(カンゾウ)の配合することには

大黄(ダイオウ)の瀉下作用(便を下(くだ)す作用)の行き過ぎを抑える目的があります。

「大承気湯」ではその甘草を抜く、

ということは、

大黄の瀉下作用が、ダイレクトに強く出ることになります。

 

 

それから、枳実と厚朴の働きについて。

枳実・・・

食べ過ぎや飲みすぎによる腹部の膨満感や痛みを除く働きがあります。
また、胸のあたりの痞え(つかえ)感を除く働きがあります。

 

厚朴・・・

消化器の機能の低下によるもたれ感を改善します。
また、腹部の膨満感・げっぷ・吐き気に効果があります。

 

大黄が便を出そうとする作用は、主に大腸に働いています。

がしかし、

枳実と厚朴を加えることで、

腸だけでなく、腹部(消化器)全体の、つかえているものを下に押し下げるようとする働きに変わります。

 

よって、「大承気湯」を使うというのは、

「大黄甘草湯」や「調胃承気湯」とは目的がはっきりと違うわけで、

しかも大黄甘草湯や、調胃承気湯に比べると、便秘薬としては強力なものになります。

エキス製剤は配合量が抑えられていますが、通常の慢性的な便秘に使うには、作用が強すぎる場合もあります。注意してください。

効果の発現は、服用後数時間くらいと言われていますので、便秘薬としては即効的な効き方です。

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