「桃核承気湯」の構成

「桃核承気湯」は、

「大承気湯」「調胃承気湯」などの承気湯類といわれる方剤の一つです。

承気湯類には共通して、大黄芒硝の組み合わせが含まれます。

便秘の漢方薬の基本処方である「大黄甘草湯」(だいおうかんぞうとう)に、便を潤す作用のある芒硝が加わると、「調胃承気湯」(ちょういじょうきとう)。

「桃核承気湯」は、この調胃承気湯に、駆瘀血薬の桃仁(トウニン)と、気の上衝(気逆)に用いる桂枝(ケイシ)を加えた方剤になります。

※桂枝・・・エキス剤では「桂皮」ですが、原典では「桂枝」です。

「桃核承気湯」=「調胃承気湯」+桃仁・桂枝

=(大黄・甘草・芒硝) + (桃仁・桂枝)

 

ちなみに

大黄・芒硝の組み合わせは、「大黄牡丹皮湯」(だいおうぼたんぴとう)にもみられますし、

桃仁・桂枝の組み合わせは、「桂枝茯苓丸」(けいしぶくりょうがん)にもみられますので、

これらの使い分けがよく話題にあがります。

(ここでは詳しく書きませんが、「桂枝茯苓丸」には、大黄・芒硝が入らない。「大黄牡丹皮湯」には、桂枝は入らないと考えれば少し想像できると思います)

 

 

「桃核承気湯」の適応

桃核承気湯は、もちろん承気湯類の方剤ですので、

桃核承気湯を使う場合は、まず、便秘を伴った症状である、

または腸や下腹部に熱がこもった状態である、ということを前提にします。

 

女性においては、

月経時には、下腹部に「血」が集まってきますので、

下腹部に熱がこもった状態では、水分が消耗した状態のように、粘稠度が高くなり、血の流れがわるくなります。

そして、下腹部(骨盤内)で血行不良が生じていることによって、

下肢・腰部は冷えるけど、頭部は逆にのぼせ(冷えのぼせ)がみられ、

月経痛・腰痛・頭痛・肩こりのほか、

イライラなどの精神症状が起こりやすくなると考えます。

 

「桃核承気湯」には

下腹部の血流を改善する大黄・桃仁と、

気の流れを改善する桂枝が、配合されていますので

月経に関連して起こる、のぼせやイライラに使える処方になってきます。

 

「桃核承気湯」の注意点

当然のことながら、下痢をしやすい人には使えない、ということ。

また、妊娠中または妊娠している可能性のあるときには控えた方がいいです。

 

さいごに

桃核=桃仁=「桃の種子」のこと。

桃を主薬にしている方剤はあまり多くはないようですが、

悪い鬼を退治するのは、桃太郎

女の子に悪いことが起きないように祈るお祭りは、桃の節句

下腹部の悪い瘀血を取り去るのは、桃仁です。

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