「潤腸湯」と「麻子仁丸」

「潤腸湯」(じゅんちょうとう)は、その名前の通り、

腸を潤して、便を軟らかくする、そして便の動きをよくして、排便を助ける作用の方剤です。

構成生薬は、

大黄・枳実・厚朴・麻子仁・杏仁・桃仁・当帰・地黄・黄芩・甘草

下線部は「麻子仁丸」(ましにんがん)と共通です。(麻子仁丸は下線部の生薬にあと芍薬が入ります。)

ということで、「潤腸湯」も「麻子仁丸」も、「小承気湯」(大黄・枳実・厚朴)がベースの方剤です。

 

 

潤腸湯の特徴

潤腸湯の特徴として、

麻子仁丸の、麻子仁・杏仁のみならず、

さらに桃仁・当帰・地黄という体に潤いを与える生薬がたくさん配合されています。

 

麻子仁・杏仁・桃仁 → 腸に潤いを与え、

当帰・地黄 → 血を補い、

桃仁 → 胃腸への血の流れを改善し、

厚朴・枳実 → 蠕動運動を促進

大黄・黄芩 → 腸管の熱を除く

そんなことで、便通が改善します。

乾燥によって腸内に熱をもち、潤いがなくなったことで生じる便秘に使えます。

 

麻子仁丸と同様に、高齢者の便秘に使われることが多いですが、

潤腸湯の方は、麻子仁丸に比べて、血虚や瘀血の改善の効果が加わりますので、

体液が不足する病後・産後・月経後などの便秘にも適します。

 

麻子仁丸には、作用を緩和させる甘草が含まれません。

潤腸湯には甘草が含まれるので、その分、瀉下作用はやや穏やかになります。

また、潤腸湯の大黄の配合量は、麻子仁丸より少なめです。

 

【051】潤腸湯(煎じ漢方薬) 15日分(じゅんちょうとう)煎じた後・液体パック版 【第2類医…

 

まとめ

「麻子仁丸」が、単に便通の改善に重点を置いているのに対し、

「潤腸湯」は、瀉下作用はやや弱いけど、(主に高齢者の)血虚によるという、便秘の原因の根本から同時に治すことを目標にした方剤になっています。

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