漢方薬に配合されている生薬には5つの味の分類があります。

酸味、辛味、甘味、苦味、鹹味(しおからい)です。

これらは、口に入れたときに舌で感じる味、ということ以外に、

その生薬の特性をおおまかに表しています。

一般論としてですが生薬の効能をある程度推測できます。

 

 

例えば、甘味

甘い味の特性は、「緩」「和」・「補」という言葉で表現されます。

 

1.「緩」は、緩和の緩

急激に起こった激しい症状(痛み・けいれん等)を和らげる

それと、

他の生薬の毒性を和らげる、という効能です。

「大黄甘草湯」(だいおうかんぞうとう)というのは、

大黄(ダイオウ)の瀉下作用を残しながら、甘草(カンゾウ)で大黄による副作用を予防しています。

それとか、

生姜(ショウキョウ)とよくペアで配合される大棗(タイソウ)は、

生姜の刺激性を緩和しています。

 

2.「和」は、調和の和

処方の構成の中に甘味の生薬を入れ、生薬同士の相性を良くします。

「和中」の効能のある甘味の生薬は、消化器を保護します。

腹痛に用いる膠飴(コウイ)がそうです。

甘味の代表的な生薬である「甘草」は、緩和・調和・和中などに働くため、非常に多くの処方に組み込まれています。

 

3.「補」は、補う効果です。

補気の人参(ニンジン)、黄耆(オウギ)、山薬(サンヤク)

補陰の麦門冬(バクモンドウ)

補血の熟地黄(ジュクジオウ)などは、甘味の代表的な生薬です。

 

※補う作用は、不足しているものを補うから効果があるのであって、補益性があるからといっても、甘い食べ物をたくさん食べた方がいいということではありません。

 

補う効果により、

気の働きや、臓腑の機能を促進するような効果を「発」と表現されることもあります。

 

甘味としての話でいくと

ハチミツが便秘に効果があるというのは、

甘みの「養陰」の働きによるもので、「甘」による潤いの効果だと説明できます。

(実際はオリゴ糖が腸内の善玉菌を増やしているからかもしれませんが)

 

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