非常に適応範囲の広い「小柴胡湯」(しょうさいことう)です。

呼吸器でみてみれば、

こじらせた感冒(カゼ)に小柴胡湯が使われますし、気管支炎にも使われます。

 

 

「小柴胡湯」は、

柴胡・黄芩・半夏・人参・大棗・生姜・甘草です。

柴胡と黄芩の配合とみれば抗炎症薬として、

また、半夏の配合されている薬だとみれば鎮咳薬としてみることができます。

つまり呼吸器の炎症を伴う症状に応用できる薬と考えられます。

残りの人参・大棗・生姜・甘草は、胃腸をフォローしています。

 

もし、たとえば鎮咳と去痰の作用を強めたいとき、

半夏という生薬を中心に考えれば、代表的な「二陳湯」(にちんとう)があります。

半夏の鎮咳去痰作用、

陳皮・茯苓が、半夏の作用を強化している方剤です。

また、半夏といえば、「半夏厚朴湯」(はんげこうぼくとう)もあります。

「二陳湯」とは、半夏・茯苓・生姜が共通していて、さらに厚朴と紫蘇が配合されます。

これらも気管支炎に対して、「小柴胡湯」と組み合わせたりして使われることがあります。

 

経絡や臓腑の話をすれば、

柴胡という生薬は少陽経にはたらきます。

少陽経の流れが悪くて、胸や脇のあたりが苦しいときに使われます。

少陽経は水の巡りに関わる三焦を通ります。

そのため少陽経の流れが悪いと水の流れも悪くなると考えられます。

「肺」という臓器は、宣発と粛降のはたらきで、「水」をからだの上へ下へ巡らせます。

余分な水の一部は下に降ろして腎臓から排泄させるのですが、

三焦の水の流れが悪いために「肺」の下へ降ろそうとする機能がうまくいかず

肺のエネルギー(気)は、逆に上の方向へ過剰に表れます。

これが気管支炎でみられる咳や痰などの症状です。

そこに「半夏」というが、肺の気を下に降ろそうとしてくれるのに良い生薬ですので、

・少陽経の流れをよくする柴胡
・炎症をおさえる黄芩
・肺気を降ろす半夏

この組み合わせのある「小柴胡湯」は気管支炎に適するという話になります。

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