「清暑益気湯」と「補中益気湯」

「清暑益気湯」(せいしょえっきとう)は、

「補中益気湯」(ほちゅうえっきとう)の夏向けバージョンの漢方薬だと言われます。

 

構成生薬を比べてみましょう。

補中益気湯
・・・人参・白朮・黄耆・当帰・陳皮甘草大棗・生姜・柴胡・升麻)

清暑益気湯
・・・人参・白朮・黄耆・当帰・陳皮甘草・(麦門冬・五味子・黄柏)

違いをまとめると、

清暑益気湯 = 補中益気湯-(大棗・生姜・柴胡・升麻)+(麦門冬・五味子・黄柏)

青色に変えている部分は「四君子湯」(しくんしとう)に含まれる生薬と共通するものです。(「六君子湯」になると陳皮も入ります。)

 

 

まず「補中益気湯」は、

「四君子湯」-茯苓 +(黄耆・当帰・陳皮・柴胡・升麻)

四君子湯から利水薬の茯苓を抜き

残りは(補血薬の当帰以外は)、ほとんど「補気」または「理気」の生薬が加えられています。

弱った胃腸の機能を高め、気を益し、気を巡らせて、体力を回復させようとする構成です。

 

それでは、夏の暑いときの倦怠感、食欲低下、夏バテに対して。

「補中益気湯」もいいのですが、

発汗過多で脱水傾向になっており、

ほてり・のぼせ(虚熱)があるようなときには・・・

気を上昇させてしまう生薬はあまり必要でないし(-柴胡・升麻

また、温性で温める生薬、発汗させる生薬も控えたい(-大棗・生姜

逆に、体の水分は保持させて(+麦門冬・五味子

寒涼性の生薬を加える(+黄柏

という感じで考えると「清暑益気湯」になってますので、

「清暑益気湯」が、「補中益気湯」を夏向けに改良したものであるように言われる理由です。

 

しかし、脱水傾向が問題でない程度であれば、

夏の倦怠感・食欲低下に「補中益気湯」を使っても大丈夫です。

(「清暑益気湯」が夏にしか使えないわけでもありません。)

 

清暑益気湯(せいしょえっきとう):16日分〔漢方薬〕(第2類医薬品)夏バテ、暑さによる食欲不振に!

 

使用のポイント

倦怠感とは、運動後の筋肉疲労のことではなくて、何もなく「手足がだるい」ということ。

食欲低下は、「食べられない」というよりも、「一応食べられるけど味気がしない、美味しく感じなくて少食になる」という場合もです。

胃腸が弱っている特徴として、食後がだるい、食後に眠くなる、というのもあります。

 

注意点として

ともに脾胃をフォローしている漢方薬ですが、場合によっては、当帰が胃に障ることがあります。

また、他の漢方薬と併用されるときは甘草の重複に注意です。

 

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