「清暑益気湯」(せいしょえっきとう)

夏バテ対策の漢方薬として知られています。

「清暑益気湯」の説明は、

まずこの処方の基本となっている「生脈散」(しょうみゃくさん)の話から・・・

 

 

「生脈散」(しょうみゃくさん)

「生脈散」は、気陰両虚に対する生津の基本方剤であります。

補気の人参(ニンジン)

滋陰の麦門冬(バクモンドウ)

生津止汗の五味子(ゴミシ)

の3つの生薬で構成されます。

 

人参 → 脾胃を補って、気の産生を増やす

麦門冬 → 潤いを増やす

五味子 → 水分の消耗を減らす(収斂薬)

 

暑さで発汗過剰となり、また胃腸が弱って水分の吸収が不足するために、

脱水と、倦怠感、機能低下を起こしたときの薬です。

暑熱で弱くなった脈を復活させるという意味で「生脈散」です。

 

「清暑益気湯」=「生脈散」+黄耆・白朮・当帰・陳皮・黄柏・甘草

「清暑益気湯」には、「生脈散」の3つの生薬に、

あと黄耆・白朮・当帰・陳皮・黄柏・甘草が加わります。

 

白朮・陳皮・甘草は、胃腸の機能を高める生薬です。

人参の効果+水の吸収、気の産生(益気)の効果が強められます。

さらに滋陰の麦門冬に+補血(滋養)の当帰

五味子+黄耆によって、汗を抑えて消耗を防ぎます。

黄柏が処方の中に、清熱の(冷やす)作用を少し足しています。

 

夏に使う漢方薬として「清暑益気湯」が知られていますが、

「気」と「水」(津液)を充足させてそれを保持する、という効果を期待する方剤です。

体を冷ます作用というよりも、

脱水を防ぐことで火照りなどの熱症状を抑える作用となっています。

暑気あたり、熱中症じゃなくても、脱水の傾向があるとき、

例えば高齢者、高熱のあと、嘔吐下痢、胃腸炎など

疲労、倦怠感、食欲不振に対しても用いることができます。

 

【暑さによる食欲不振・下痢などに】【清暑益気湯と同一処方】夢覚 12包(むかく・せいしょえっきとう)【第2類医薬品】

 

某メーカーのエキス製剤では、白朮の代わりに蒼朮となっていますが、

蒼朮には乾かす作用(燥湿)があるので

この方剤の目的のためには、白朮の方が合っているように思われます。

 

⇒コラムラテ東洋医学から考える夏バテの原因&予防法。夏の体調不良に効果的な漢方薬6選

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