小建中湯(しょうけんちゅうとう):SHKT

建中湯類のひとつ。

「桂枝湯」の芍薬を倍量にした「桂枝加芍薬湯」に、膠飴を加えたものです。

建中とは、中(脾胃)を建立するという意味で、

消化器機能の低下(脾虚)、体力の低下など虚弱者の体質改善に用いることができる方剤です。

医療用エキス製剤は、オースギ・コタロー・ツムラから出されています。

 

 

小建中湯の出典

傷寒論・金匱要略(3世紀)

小建中湯を構成する生薬

桂枝(ケイシ)※
芍薬(シャクヤク)
甘草(カンゾウ)
生姜(ショウキョウ)
大棗(タイソウ)
膠飴(コウイ)

※エキス製剤では、桂皮(ケイヒ)のことが多いです。

小建中湯の効能・適応症状

虚弱体質、疲労倦怠感、病後の体力低下、冷え症、小児の鼻出血

小児の夜尿症、夜泣き、尿失禁

下痢・便秘・腹痛、過敏性腸症候群、神経質

急性胃腸炎、慢性胃腸炎、脱肛

(下痢や腹痛をともなう)虚弱者や小児のカゼ

頻尿、多尿、寝汗、口や唇の乾き

アレルギー性疾患の体質改善

  • 保険適応外の症状を含みます。
  • 上記の症状に応用が可能という意味であり、すべての症状が小建中湯で治せる、ということではありません。

小建中湯の使用のポイント

消化器機能を高め、胃腸虚弱による諸症状を改善させる方剤です。

膠飴には、気力を増して元気をつける効果と、急に起こった腹痛などの症状を緩和させるはたらきがあります。

甘味があり飲みやすく、小児の服用に適しており、小児に用いられることが多いですが、もちろん大人でも使われます。

小児の腹痛、便秘、夜尿症などにはファーストチョイスとなっています。

原則としては、虚証か実証か分からない、迷うときには、先に小建中湯のような虚証向きの方剤が使われることになります。
『傷寒論』では、こじれたカゼで、本来は小柴胡湯を使うべきところでも、虚弱体質の胃腸が弱い人で、腹痛があるときは、まずは小建中湯を用いた方が良い場合があって、それで治らなければ(少し実証向きの)小柴胡湯を用いる、と書かれています。
小建中湯の構成がもともと、桂枝湯→(+芍薬)→桂枝加芍薬湯→(+膠飴)→小建中湯であるというのがポイントで、小建中湯だけでお腹の症状とともにその他の症状もすべて改善することがあります。
柴胡剤(に限定するわけではありませんが)の前にまず小建中湯によって脾胃(消化機能)を整えておいたほうが、いきなり柴胡剤を使うよりも効果が高いことがあり、この点でも、小建中湯の建中(脾胃を建て直す)作用の大事な役割です。

小建中湯の副作用・注意点

膠飴が含まれている分だけ、1回の服用量が多い漢方薬です。

お湯に溶かすと桂皮のシナモンの香りが出ます。小児で匂いが苦手な場合は、お湯に溶かさない方が飲みやすいかもしれません。

(胃熱による)膨満感や嘔吐があるときは使えません。(膠飴の含まない「桂枝加芍薬湯」を使います。)

長期間服用するときは、甘草による副作用に注意して下さい。

煎じる場合、膠飴以外を先に煎じ、出来上がった煎じ液に膠飴を溶かし入れます。

  • 用法用量や使用上の注意は、医師・薬剤師の指示、または添付文書の説明を守ってください。

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