月経を調える

不妊の原因は、男性側、女性側、または双方にある場合もありますが、

女性不妊について、

中医学の言葉に、「求子之道、首先調経」というのがあります。

子を求める道は、まず月経を調えることが大事だと。

 

ということで、月経の周期、量、色、質などの状態をみながら

処方を選んでいくことが重要ということです。

 

 

「温経湯」の効果

「温経湯」(うんけいとう)には、女性ホルモンの分泌を調整する作用があって、

月経周期異常の改善や、黄体機能の向上、排卵促進効果、などが知られるようになってきています。

ですが、ここは漢方薬のブログですので、漢方的な「温経湯」の解説をしておきます。

 

経脈を温める

人体の気血の流れ道である「経脈」の中に、衝脈と任脈というのがあります。

ともに子宮を起点としており、月経や妊娠と関係のある経脈です。

この衝脈・任脈が冷えてしまうと、

子宮を含む女性の生殖器への気血の巡りが悪くなり、女性特有の生理機能へ影響がでます。

つまり月経異常や不妊を招きます。

「温経湯」というの名前は、経脈を温める、ということで、それによって月経異常の改善を期待している方剤です。

 

妊娠中にオススメのハーブティーはコチラ

「温経湯」を考える症状

経脈が冷やされて気血の巡りが悪くなったときの症状、というのは

簡単に言えば、骨盤内の循環障害によって卵巣や子宮の機能に異常がみられる、ということなのですが、

具体的にはまず、

血の流れが悪い、または血が不足するため、月経不順(月経周期が遅れがち・月経血量の過少)があります。

血の滞ったところに(瘀血ができて)痛み、つまり月経痛が起こります。

温める力が弱いので、下半身が冷えます。

運ばれる「気」が少ないと、不正出血がみられます。

また、

下半身が冷える代わりに、上半身には熱がこもり、潤いがなくなる(血虚)ため、唇が乾燥しやすいとか、手のひらがほてるなどの症状が現れます。

 

「温経湯」の構成生薬の働き

上記のような症状に対しての、各生薬をおおまかにまとめますと

桂枝・呉茱萸・生姜 → 経脈を温める

当帰・芍薬・阿膠 → 血を補う

阿膠 → 止血と滋潤

牡丹皮・川芎 → 血の流れを改善

麦門冬 → 潤いを増やす

人参・甘草・半夏 → 気血の産生を助ける

という感じで作用していきます。

 

「温経湯」は、特に冷えと血虚の改善に適した方剤になっていますので、

月経不順、不妊症の方で、腰から下半身の冷えの強い場合によく用いられます。

しかし牡丹皮を含みますので、もし妊娠が分かったらその時点で服用を中止して下さい。

 

⇒コラム「不妊治療を考えている方に漢方薬をお勧めする理由」

  関連コンテンツ

スポンサーリンク