「芍薬」(シャクヤク)は、ボタン科シャクヤクの根の部分。

この芍薬(しゃくやく)は厳密にいうと2つあります。

白い芍薬と赤い芍薬です。

白い芍薬を「白芍」(びゃくしゃく)、赤い芍薬を「赤芍」(せきしゃく)といいます。

歴史的に赤と白の違いの基準には様々あるようです。

花の色。根の色。

皮付きか、皮を除いたものか。野生の品種か、栽培ものか。など

(観賞用のシャクヤクは薬用とはまた品種が違います。)

一般には、皮付きで蒸して乾燥したものを「赤芍」、

皮を取り去り、生のまま又は湯通しして乾燥したものを「白芍」とされます。

分類的に、「赤芍」は清熱涼血薬、「白芍」は補血薬、として中医学的には明確に区別されています。

 

 

血の巡りを良くすることを期待するためには「赤芍」を使った方がいいと言われます。

例えば、瘀血のときに使う「桂枝茯苓丸」(けいしぶくりょうがん)には、牡丹皮、桃仁などとともに芍薬が配合されますが、

原典である『金匱要略』の解説書には大体「赤芍」で記載されています。

一方、

例えば、血虚の婦人に使われる「当帰芍薬散」(とうきしゃくやくさん)は、補血の効果も期待したいので、通常「白芍」です。

「逍遥散」(しょうようさん)にも当帰とともに「白芍」です。

しかし、区別はされていても

局方(医薬品の性状や品質の基準を定めたもの)に適合するのはほぼ「白芍」ということなので、

日本で保険適用される漢方薬のエキス製剤に含まれて、「シャクヤク」と表示されているものは、基本的には「白芍」のことになります。

赤芍は、煎じ薬で使われることがあります。

 

「四物湯」(しもつとう)の構成生薬は、地黄・芍薬・当帰・川芎なのですが、

エキス製剤では、地黄は「乾地黄」、芍薬は「白芍」だと思われます。

もし煎じ薬が可能なら、

血(けつ)を補うためには、「熟地黄」と「白芍」

活血(血を巡らせる)のためには、「生地黄」と「赤芍」

の組み合わせの方が効果が強くなります。

 

あと芍薬には、赤白共通して、止痛の作用があります。

ストレスで胸脇部に脹った痛みがあるときに使う「四逆散」(しぎゃくさん)、

ストレスによる腹痛、下痢のときに使える「柴芍六君子湯」(さいしゃくりっくんしとう)、

筋肉のけいれんのときの「芍薬甘草湯」(しゃくやくかんぞうとう)、

腹痛に使える「桂枝加芍薬湯」(けいしかしゃくやくとう)、「小建中湯」(しょうけんちゅうとう)、

月経痛や打撲に使える「桂枝茯苓丸」(けいしぶくりょうがん)、

などなど、止痛のためだけに使われているわけではありませんが、その他たくさんの処方に配合されています。

漢方ポケット図鑑

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