当帰建中湯(とうきけんちゅうとう):TKT

桂枝加芍薬湯」(または「小建中湯」)に当帰を加えたものです。

桂枝湯の芍薬の量を増したものが桂枝加芍薬湯なので、

芍薬(・甘草)による腹部の鎮痛効果に加えて、

さらに当帰・芍薬による効果(補血・理血)がプラスされた方剤です。

下腹部の冷えを伴う腹痛があり、

「桂枝加芍薬湯」や「小建中湯」が適する状況で、血虚の症状をともなう場合に適しています。

特に女性の月経痛や、産後の下腹部痛に用いられています。

医療用エキス製剤は、ツムラから出ています。(123番)

 

 

当帰建中湯の出典

金匱要略(3世紀)

当帰建中湯を構成する生薬

桂枝(ケイシ)または桂皮(ケイヒ)
芍薬(シャクヤク)
甘草(カンゾウ)
生姜(ショウキョウ)
大棗(タイソウ)
当帰(トウキ)

※小建中湯と同じように膠飴(コウイ)が加えられることがあります。

当帰建中湯の効能・適応症状

月経痛、月経不順、月経困難症

下腹部痛、腰痛、性器出血、腹膜炎

痔や脱肛の痛み

虚弱体質の改善、産後虚弱、病後・術後の体力低下

  • 保険適応外の症状を含みます。
  • 上記の症状に応用が可能という意味であり、すべての症状が当帰建中湯で治せる、ということではありません。

当帰建中湯の使用のポイント

当帰は温性の生薬で、かつ「血」の巡りを良くして痛みをとる効果があります。

桂枝加芍薬湯や小建中湯と同様に、体力がない人の腹部の痛みに用いられる漢方薬で、

特に、冷えを伴う症状、「血」の巡りの悪いことで起こる症状を伴うときに適します。

腹痛は温めると軽くなります。

冷え症で血色の悪い婦人に使われることが多いですが、虚弱体質の体質改善には小児にも用いられますし、

痔や脱肛の痛みに対しては、男女問わず使えます。

当帰建中湯の副作用・注意点

基本的には「小建中湯」に準じます。

長期間服用が必要なことがありますので、甘草による副作用に注意して下さい。

脱肛に対しての効果は、痛みの軽減が主です。内臓下垂を改善する効果は弱いです。

小建中湯の加減方

小建中湯から膠飴を除くと「桂枝加芍薬湯」です。

小建中湯に、補気薬の黄耆を加えると「黄耆建中湯」で、

小建中湯に、補血薬の当帰を加えたものが「当帰建中湯」です。

気血両虚のため、小建中湯に黄耆と当帰をどちらも加えた場合は、「帰耆建中湯」(きぎけんちゅうとう)となります。

  • 用法用量や使用上の注意は、医師・薬剤師の指示、または添付文書の説明を守ってください。

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