めまいについて

「めまい」を症状から分類すると、「回転性めまい」と「非回転性めまい」があります。

 「回転性めまい」は、ぐるぐる回る、くらくらして歩けない、という回転性の症状がみられ、症状のはげしいものが多いです。

頭の位置を動かしたときに発生しやすいことがあります。

メニエール病でもこのようなめまいが起こります。

片頭痛の方の中にも、回転性めまいを伴っていることがあります。

小脳や脳幹に、出血や梗塞など、脳血管障害が原因のこともあるので注意が必要です。

 

「非回転性めまい」は、フラフラ、ふわふわ、という浮動感、不安定感が主体です。

立ちくらみ、起立性低血圧、貧血によるふらつき、よろめきを含める場合があります。

脳の疾患や、精神神経的な障害でも浮動感の訴えが出やすいです。

薬物の副作用でめまいが起こっていることもあるので気をつけなければいけません。

 

また、めまいに関する平衡感覚には、耳の疾患が係わっていることもあり、めまいに難聴や耳鳴りが合併することがよくあります。

逆に耳鳴りが合併しているめまいであれば、耳(内耳)が関与していることが推測できます。

典型的なメニエール病の症状は、回転性のめまい・難聴・耳鳴り・耳閉感です。

メニエール病は、ストレス・疲労・睡眠不足で発症すると言われていますが、

その症状の起こる原因は、内耳の内リンパ水腫によるものとされています。

一般的な治療は、内リンパ水腫を改善させることを主な目的に、利尿薬や内耳の血液循環改善薬などが用いられます。また吐き気を伴いますので吐き気止めが一緒に使われます。

 

 

めまいの漢方薬

さて、メニエール病に使われる漢方薬というと、例えば

「苓桂朮甘湯」(りょうけいじゅつかんとう)
「半夏白朮天麻湯」(はんげびゃくじゅつてんまとう)
「五苓散」(ごれいさん)

などが代表的です。

これらは、すべて利水薬を基本とした「化痰利水薬」といわれるものです。

「化痰利水薬」とは、

化痰薬の半夏(ハンゲ)や陳皮(チンピ)、

利水薬の茯苓(ブクリョウ)や白朮(ビャクジュツ)などが配合されるもので、

体内に発生した異常な水液の停滞を改善させる方剤です。

水液の偏在を解消し、余分な水液は排泄させます。

「痰飲」「水湿」「水腫」など表現はありますが、すべて体のどこかで水液の代謝異常がおき、そこに水(津液)が停滞した状態です。

東洋医学でいう「水滞」「水毒」もほぼ同じことです。

 

西洋薬でメニエール病の内リンパ水腫を改善するための治療と、

漢方的に病的な水滞を治療することは、基本的に似ているように思います。

漢方薬の場合は、水滞や痰飲の発生の原因である「脾胃虚」(脾の機能低下)にも配慮した方剤がよく使われます。

「苓桂朮甘湯」と「五苓散」には、水液の循環を良好にするための桂枝も配合されます。

「半夏白朮天麻湯」には、脾胃を補う生薬がたくさん入ります。

 

図解めまい・耳鳴り・頭痛の正しい治し方と最新治療 [ 清水俊彦 ]

 

急性期の激しいめまいの時は、まず十分に西洋医学的な検査と治療を行ってください。

その後の慢性的なめまい、繰り返し起こるようなめまいには、漢方薬も選択できます。

 

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