「大防風湯」(だいぼうふうとう)の構成生薬は

当帰・芍薬・川芎・地黄・

人参・白朮・乾姜・甘草・大棗・

黄耆・牛膝・防風・羌活・杜仲・附子

と3段に分けて書きます。

 

 

上段の当帰・芍薬・川芎・地黄は、補血の方剤、「四物湯」(しもつとう)でありますし、

中段の人参・白朮・乾姜・甘草・大棗は、乾姜を生姜に代えて、あと茯苓を足してあげると、補気の方剤である「四君子湯」(しくんしとう)になります。

「四物湯」と「四君子湯」に下段には黄耆が含まれてますので、あともし桂皮を加えたなら「十全大補湯」(じゅうぜんだいほとう)になります。

 

ということで「大防風湯」は、「十全大補湯」がベースにあると考えますので、

虚証(慢性化した気血両虚)の方に対する方剤ということで理解して下さい。

実証の方には使いません。

 

新陳代謝が悪くて気血が巡らないことが、痛みを起こしやすくしている状態です。

経絡を温める乾姜と附子

そこに牛膝・防風・羌活などが加わり、関節の痛みを治します。

(中医学的には地黄が「腎陰」を補い、杜仲が「腎陽」を補っています。)

栄養状態を回復させることで、筋力の衰えを改善させ

新陳代謝を良くすることで、関節の痛みも治りやすくするという目標で「大防風湯」は使われます。

痛いときに頓服するのではなくて、体力をつけるためにじっくり飲んで頂くような方剤です。

 

赤痢が流行していた時代には、栄養失調で体が痩せ細り、

鶴の脚のように、大腿や下腿は細いのに膝だけむくんで腫れている状態の痛み(「鶴膝風」と表現されます)に使われていたそうです。

 

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注意点

●地黄・当帰・川芎による胃腸障害を起こすことがあります。

●附子が入るので、中毒症状に気を付けてください。特に他の漢方薬を併用する場合は、附子の重複に要注意。

●附子は強い熱性薬ですので、冷えがあることを確認して下さい。

●そして繰り返しになりますが「大防風湯」は実証の方には使いません。実証に使うとかえって害があるともいわれます。

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