小青竜湯(しょうせいりゅうとう):SST

別称:温肺化飲湯

表寒をともなう寒痰の咳嗽・呼吸困難に対する代表処方とされます。

水飲(痰飲)による喘息治療の代表的方剤で、

麻黄湯」よりも水滞の多い表寒証向きの処方です。

すっぱい味のする漢方薬です。

小青竜湯に抗アレルギー作用があることが薬理学的に認められており、鼻水が主症状の風邪、鼻アレルギー、花粉症に効果があります。

 

小青竜湯の出典

傷寒論・金匱要略(3世紀)

小青竜湯を構成する生薬

  • 麻黄(マオウ)
  • 桂枝(ケイシ)または桂皮(ケイヒ)
  • 乾姜(カンキョウ)※
  • 甘草(カンゾウ)
  • 細辛(サイシン)
  • 半夏(ハンゲ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 五味子(ゴミシ)

※乾姜ではなく生姜(ショウキョウ)としているメーカーもあります。

小青竜湯の効能・適応症状

くしゃみ、鼻水(水のような鼻汁)、薄い痰、鼻かぜ、鼻閉、流涙

感冒、インフルエンザ、アレルギー性鼻炎、花粉症、アレルギー性結膜炎

気管支炎、気管支喘息、喘鳴、うすい水様の痰を伴う咳、百日咳、肺炎

急性の浮腫(むくみ)、湿疹、蕁麻疹、急性腎炎、ネフローゼ、唾液分泌過多症、よだれ

慢性期の変形性膝関節症(浮腫があるが熱感はない場合)

  • 保険適応外の症状を含みます。
  • 上記の症状に応用が可能という意味であり、すべての症状が小青竜湯で治せる、ということではありません。

小青竜湯の使用のポイント

水分代謝が悪いこと(水滞)と、冷え(寒さ)によって起こる症状に用いられます。

体表の寒邪と、体内の水飲(痰飲)を同時に治療する方剤です。

冷えによる特徴は、薄くて水のような量の多い鼻水、薄い痰がみられることです。

アレルギー性鼻炎、若年者の花粉症によく使われています。

アレルギー体質の方に長期連用されることもありますが、通常は鼻水などに対しては頓用でも十分です。

さらに詳しくは→花粉症・鼻水への「小青竜湯」の押さえておくべき効果と副作用でも

小青竜湯の副作用・注意点

桂麻剤に分類されますので、体質に合うかどうか見極めて使う必要がある方剤です。

麻黄により、不眠、動悸、胃部不快感が起こることがあります。

「眠くなりにくい薬」として売られていることがありますが、使い方を間違えると眠れなくなることがあります。

特に高齢者、狭心症や心筋梗塞、排尿障害、不眠のある方には注意が必要です。

胃腸虚弱の方では食欲不振を起こすこともあります。

長期使用時、または他の漢方薬と併用するときは、甘草による副作用にも気をつけて下さい。

腎炎やネフローゼなどは発病の初期に用いられることがあります。

  • 用法用量や使用上の注意は、医師・薬剤師の指示、または添付文書の説明を守ってください。

※細辛には、β2刺激作用(交感神経刺激作用)をもつhigenamine(ヒゲナミン)が含まれています。附子や呉茱萸などにも含まれる成分で、共通して去寒、止痛の作用をもつわけですが。麻黄・半夏のエフェドリンに加え、ヒゲナミンもどれもドーピング禁止薬物の一つです。小青竜湯は市販でも(漢方薬とは気づかないネーミングであったりもして)よく使われている薬ですのでスポーツ選手の方は要注意の漢方薬です。

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